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2005年1月17日 定例記者会見

阪神・淡路大震災10周年にさして哀悼とお見舞い
通常国会にのぞむ方針
日本経団連の憲法提案について
NHKへの干渉・介入事件について
中国共産党の趙紫陽元総書記の死亡について

 【阪神・淡路大震災10周年にさして哀悼とお見舞い】


すでに志位委員長の談話を発表していますが、今日は、阪神・淡路大震災の10周年にあたります。神戸への式典には委員長も参加していますが、大災害で亡くなられた方々に対し心から哀悼の気持ちを申し上げたいし、被災された方々へのお見舞いを申し上げたい思います。

災害対策、被災者支援を政治の取り組むべき最も重要な仕事の一つとして、日本共産党として引き続き力を尽くしたいと思います。内容はすでに委員長談話をみなさんにお配りしていますので、省略致します。

 【通常国会にのぞむ方針】


それから通常国会がいよいよ21日から始まります。日本共産党として、どういう基本的なスタンスで臨むかということですが、みなさんもご存知のように今年から来年にかけては、これは常識的に考えてということですが、全国的な国政選挙の可能性が薄い、そういう時期であります。それだけに、この機会に悪政・悪法を次々と押し通そうと、悪政・悪法が目白押しに用意されており、大変大事な通常国会になると考えています。

その典型は2005年度と2006年度で、すでに決定済みのものと、計画されているものを合わせると7兆円にものぼる大増税・国民負担増計画であります。さらに、アメリカの戦略に沿った世界的な展開を自衛隊の本来任務とする安全保障政策の根本的な転換の問題、憲法9条を標的にした改憲への筋道をつける動きなど、大変重要な問題を抱えた国会であります。

自民党、公明党はもちろんのこと、民主党が果たしている役割も浮き彫りになる論戦に心がけながら、日本共産党ならではの役割を発揮するために全力を傾けたい。同時に一致する点があれば、部分的であっても共同のために力を尽くしたいと考えています

一番大きな問題は、大増税・負担増計画をはじめとする小泉「構造改革」とのたたかいです。2つめの大きな柱は、外交・安保、憲法など平和をめぐる諸問題であります。それから3つめの大きな柱は、腐敗政治をなくして民主主義を擁護する課題であります。

これまで基本的な問題は何度も述べていますから、重複を避けたいと思いますが、1番目の大増税・国民負担増計画をはじめとする小泉「構造改革」とのたたかいでは、先ほど言った7兆円増税、負担増路線と対決して、抜本的な組み替え案を掲げてたたかいたいと思います。今のような状況で、国民のふところが冷え込んでいる時に7兆円の負担増ということになれば、あの橋本内閣の時の9兆円負担増を上回るような景気と暮らしと経済、財政に破滅的な影響を与えるということは、政府与党の一部や経済界やエコノミストの間からも懸念する声が出ています。少なくとも橋本内閣の時には景気が上向き、所得が増えている時でした。その時に9兆円の負担増をやって不況のどん底に追い込んだわけです。今は逆に所得が減っている、民間企業の労働者の給料は6年連続で減り続けている、そういう状況のもとでの7兆円の国民負担増というのは、暮らし、景気、経済、財政にとって破滅的影響を与えるということを具体的事実にもとづきながら告発をし、暮らしと中小企業の経営を応援する予算の使い方に組み替えさせていく論戦をはっていきたい。

それから暮らしの問題で言いますと、もう一つ大きな柱で介護・福祉分野での痛み押しつけとのたたかいです。これはすでに介護保険制度の見直しにあたって党の提案も出していますので、その角度での論戦を強めたい。

それから、これは小泉内閣が今国会の一番の重要課題と言っている郵政民営化問題も、われわれの立場から論点を整理して論戦に挑んでいきたい。

その他国民の多様な要求、関心事、これは先ほど災害対策について言いましたが、阪神・淡路大震災10周年、新潟県中越大震災や豪雨災害などについての災害対策の問題等々、多様な国民の暮らし、福祉にかかわる要求を掲げて論戦を展開したい。

外交・安保、憲法、平和の問題では、イラク問題が引き続き重要な問題になっています。1月30日に国民議会選挙が行われる予定で、これが実施されるかどうか不透明ですが、事態、状況の推移を見ながら、国連憲章の平和のルールの破壊、逸脱を許さない、その無法への追随を許さない論陣をはっていきたい。

アメリカの戦略に沿ったわが国の安全保障政策の大転換ですね、事実上の安保改訂に匹敵する「防衛計画の大綱」、「中期防」ですね、それから自衛隊の任務を海外活動を自衛隊の本来任務とすることを盛り込んだ自衛隊法の改悪案なども予定されているわけで、これらと真正面から立ち向かっていきたい。

改憲問題では、自民党の結党50周年が11月ですけれども、4月には「森試案」が発表される予定ですし、民主党も3月には改憲案(憲法改正草案の土台とまる「憲法提言」)をとりまとめるといわれています。それから国民投票法案については衆議院で5月段階でということも言われているだけに、これらの問題も院外での「憲法守れ」のたたかいと結んで、戦後60年、国際公約である憲法を守ることの意義をおおいに強調しながら論戦していきたいと考えています。

あと、まだ提出されるかどうかわかりませんが、「教育基本法改悪」問題についても、きちんと対応していきたいと思っています。

最後に、腐敗政治をなくし、民主主義を擁護する課題では、政治とカネの問題ですね、これを引き続き、日歯連問題など、企業・団体献金の禁止こそが抜本的な腐敗防止策であることなどを中心に据えながら議論していきたいと考えています。

それからNHK問題、ビラ配布弾圧事件も相次いでいます。こういう問題についても、しかるべきところできちんと取り上げていくようにしたと思っています。

これが国会の対応であります。今日、常任幹部会で議論した中心点は以上です。みなさんからありましたら。

 【日本経団連の憲法提案について】


記者 日本経団連が憲法について、明日出すんですけれど、そこには集団的自衛権を明記、憲法9条2項、戦力不保持を保持にする、それから開戦の要件を緩和など盛り込んだ提言、報告書、改憲報告書を出すんですが、これの内容について、個々の報告書もそうですが、今、経団連がこういう報告書を出す狙いについてどう思われますか。

市田 まだ、私は見ていませんが、今、自民・公明を中心とする小泉内閣や民主党が考えている改憲を財界の側から応援し激励する動きとして、重視して見ていきたいと思います。単なる政治の世界の動きだけじゃなくて、財界をはじめとする日本の支配勢力全体が戦後60年の節目にあたって、あの侵略戦争の反省どころか、逆に海外で再び日本が公然とアメリカの侵略戦争に加担できる要件を整えようとしている。集団的自衛権の行使もそうですし、そういう動きに対してわが党ならではの論陣をはっていきたいと考えています。

 【NHKへの干渉・介入事件について】


記者 NHK問題ですが、昨日安倍さんがテレビなどでいろいろ釈明されていますが、あらためて共産党の考え方、立場について、今後、証人喚問等求めていくことなど含めて、考え方についてお願いします。

市田 すでに記者会見で志位委員長が、憲法と放送法を踏みにじった責任は重大だという立場を表明しましたが、昨日の一連の報道番組を見ていましても、当時の官房副長官であった安倍氏が単に「公正・公平な報道を」と言ったのではなくて、最初のあるマスコミの取材に応じてこの事件が明るみに出た時に、「偏った報道と知りNHKから話を聞いた。中立的な立場で報道されなければならない。反対側の意見も紹介しなければならないし、時間的配分も中立性が必要だ」ということを言っているわけですね。その後に、「公平・公正な報道が必要だ」と言った。昨日あたりは、この最初に言った言葉を全部とってしまって、「ただ公平・公正にと言っただけだ」というふうに言っているわけですけれども、そういう昨日のやりとりのなかかからも干渉・介入は明白です。別の報道番組では、「予算の説明というのは大義名分であって、とくとくと特定番組の説明に来たんだ」と。「こちらが呼んだのではなく、向こうから来た」という点だけは言っていましたけど。中身については、だいたい予算の説明に番組の放送総局長が行くはずが普通ないわけで、予算の担当理事は行っていないんですね。行ったのは放送総局長と国会担当理事です。これは明かな事実です。そういう点から言っても、重大な言論・報道に対する圧力が加えられたということは明白だと思います。

それで私が大事だと思うのは、一政治家ではないんですよね。官房副長官、もう一人は現在の閣僚である経済産業大臣になっている人の発言だということ。

もう一つ大事だと思っていますのは、わが国自身が93年の8月に政府見解として、お詫びと反省の気持ち、これは歴史上の犯罪だと、旧日本軍の関与を認めたうえでお詫びと反省の気持ちを発表してるんです。これはいわば国際公約ですね、これをも踏みにじるものだと、日本国民はもとより国際的にも注目される重大な性格の問題だと考えています。引き続き、この問題は重要な問題として追及していきたいと考えています。

記者 関連してうかがいたいんですが、どうも野党のなかで熱心な政党もありますけれども、民主党は非常に慎重な態度を崩していませんが、その背景についてはどんなふうに見ていらっしゃいますか。

市田 それは他党のことですから、民主党に聞いていただきたいと思うんですけれども、少なくとも野党の国対委員長の会議が行われまして、その席では野党3党一致してこの問題を重要な問題として国会への招致も含めて共同してたたかっていこうという合意があります。ただ、あなたがおっしゃるように、ある報道番組で岡田代表が「国会に呼ぶことについては、もう少し状況を見てから」と発言されたことは事実ですが、それはどういうことがあってかは岡田さんに聞いていただかないと私のほうはわからない。ただ、野党国対委員長会談での合意は重いものがあると思っています。

 【中国共産党の趙紫陽元総書記の死亡について】


記者 中国共産党の趙紫陽・元中国共産党総書記が亡くなられたことについて一言コメントをお願いします。

市田 心からお悔やみ申し上げたいと思います。実は日本共産党と中国共産党の関係改善のための両党首脳会談が1998年に行われました。その時に私も団員の一人として、当時、団長は今の議長の不破哲三、当時委員長でした。それから志位書記局長(当時)、私は書記局次長でしたが、1998年に中国を訪問しました。その時に現在の国家主席である胡錦濤、当時は国家副主席でした。との会談で当時の不破委員長が、1989年に起こった天安門事件にふれて、天安門事件が起こった時に、わが党は「平和的な運動を武力行使で押さえることは社会主義的民主主義とは両立しえない暴挙だ」と指摘した話をしました。この問題の解決を見ないまま趙紫陽氏が亡くなられたというのは残念に思います。