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ご意見ご要望をお寄せ下さい 日本共産党 副委員長・参議院議員 市田忠義
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2010年10月25日 定例会見
■ COP10について


市田
 今、名古屋で開かれている生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)についてです。

 ちょうど会期の半分を終えましたが、遺伝資源へのアクセスと利益配分、このルールを決める「名古屋議定書」案、もう一つは2020年に向けた生態系保全のための世界目標を決める、いわゆる「愛知ターゲット」案などで交渉が難航しています。

 27日からハイレベルの協議に持ち込まれようとしていますが、この問題についてのわが党の基本的な立場を述べておきたいと思います。

 地球規模の生物多様性は、この条約の事務局長であるジョグラフ氏が「世界は危険水域に入りつつある」と指摘しましたが、文字通り深刻な危機に直面しています。

 今度のCOP10の最中に公表された国連環境計画の報告書「生態系と生物多様性の経済学」の中でも、過去10年間で日本円にして毎年370兆円の自然資産が世界で失われていると結論づけています。

 この報告書は、いわゆるスターン報告(イギリスの温暖化防止についての報告)と同じようなものです。

 報告書では、「もしこれから何の対策もとらなかったら、地球上の自然は、2050年までにほぼオーストラリア大陸と同じ大きさが消失するだろう。あるいは、向こう50年間で世界の漁業は崩壊するだろう」と述べています。

 COP10の交渉で難航している名古屋議定書案(案)の焦点。

 いくつかありますが、ひとつは、生物資源の対象に「派生物」、すなわち生物資源を加工してできる物を含めるかどうかということがひとつの対立点です。

 もうひとつは、特許の出願のときに遺伝資源の出所の開示を義務づけるかをめぐって、いま国際会議でひとつの論争点になっています。

 一般的にいって、先進国の側は「派生物」を含めると、利益配分が際限なく拡大する、また特許の申請のときに出所を開示すると技術開発の妨げになる。

 いわば企業の利益にとって損失になる、あるいは企業のイノベーションが失われるという立場から反対している。

 実はこの主張は、日本経団連が3月に公表した「利益配分に関する基本的な考え方」という文書の中で主張している中身と同じです。

 経済発展に重要な影響を及ぼしかねないとして、今度の国際会議で合意すべきでない事項にあげて、けん制しています。

 環境委員会で、私が大臣に「まだ交渉の途中だけれども、こういう経団連の考え方についてどう思うか」「目先の利益最優先で考えれば、生物多様性の保全ができないのではないか」「どう考えるか」と質問しました。

 大臣は、「難しい質問ですね。まだこれから交渉にあたるので、いまの段階でいえない」という答弁でした。

 しかし、「派生物」の扱いについては、30年前にワシントン条約ができています。

 これは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約ですけれども、この30年前に締結されたワシントン条約の中でも、個体の部分もしくは派生物を取り引きの対象と明記しています。

 やはり「派生物」を一概に否定すべきではない。

 また、出所開示が技術開発を妨げるというけれども、先ほどいったように企業の目先の利益を最優先にして、一定のルールを定めることに反対するのは、生物の多様性の保全に逆行することになります。

 生物多様性条約の第15条に「遺伝資源への主権的権利」という原則が明記されているように、資源利用国が資源の提供国(資源提供国というのはだいたい途上国が多い)に適正に利益配分をするという法的に拘束力のある議定書を採択することが必要だとわれわれは考えます。

 そのことがひいては世界の生物資源及び生物多様性の保全に資することになるし、企業のまともな発展にもつながります。

 ご存じのようにアメリカは、企業活動が損なわれる、制約されるという立場からこの条約には参加をしていません。

 しかし、名古屋議定書が採択をされれば、アメリカもこれに加盟していなくても無関係ではいられません。

 日本が議長国として、国際条約にアメリカが加盟して、責任を果たすよう要請すべきだと思います。

 COP10の議長国である日本政府が、これらの名古屋議定書、愛知ターゲットの採択に最大限努力を払う。

 そして、もうひとつの焦点となっている2020年までに生物多様性の損失を止める。

 そのため、国内の足下での開発計画については、関連、関係する人々の合意が必要だということで、なかなかこれが開発計画を止めるということになっていません。

 保全対策、例えば海洋の保全などの問題で日本は非常に遅れていますが、その国内の足下での開発計画を抜本的に見直して保全対策を強化するということと、途上国への資金、技術などの援助を積極的に提起するべきだと考えます。



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